喫茶養生ガイドライン(開発プレビュー)
喫茶養生今日のあなたに、ちょうどいい一杯を。
「今のあなた → いつ・なぜ → 参考(カフェイン・遺伝子)→ お茶選び」。 4つのステップを順にたどると、あなたに合う一杯にたどり着きます。
整えてから、体験する。
お茶の心地よい体験は、飲んだ成分がきちんと巡り、吸収・処理されることが前提です。だからまず土台、今の身体の状態を診て、そのうえで「いつ・なぜ」と「相性」を重ね、最後に一杯を選ぶ——このガイドでは、これを順にたどっていきます。
あなたの現在地 ― からだの傾き具合
まずは2つの自己チェック(3つのはたらき/7タイプ)から。今の傾きが、あなたに合う一杯の出発点になります。
(背景にある「からだの層構造」は、このセクションの最後に参考として載せています。)
からだの3つのはたらき ― 自己チェック
今の傾き(7タイプ)― 自己チェック
下のタブから、7タイプの詳しい性質、お茶の相性を見られます。これは診断ではなく、“今の相性”の道しるべとお考えください。自己チェックを終えると、該当タイプが自動でハイライトされます。
※ 本チェックは、中医・アーユルヴェーダ等の伝統医学における体質観と「現在の傾き」という考え方を参考にした、独自の簡易指標です。
陰虚 / いんきょYIN-XU
| 整えたい方向 / Aim | 抗酸化を支える |
|---|---|
| 今の傾き / Signs | ほてり・乾き・寝つきの浅さ |
| 相性のよい茶 / Tea | 白茶・黄茶・清香烏龍(甘潤・涼をとりすぎず) |
| 控えめに / Ease off | 濃い紅茶・強い焙煎・冷やしすぎ |
陽虚 / ようきょYANG-XU
| 整えたい方向 / Aim | めぐり・温活 |
|---|---|
| 今の傾き / Signs | 冷え・気力の出にくさ・お腹の冷え |
| 相性のよい茶 / Tea | 紅茶・熟プアール・生姜ブレンド(温・めぐらす) |
| 控えめに / Ease off | 冷たいお茶・強い緑茶 |
痰瘀 / たんおPHLEGM-STASIS
| 整えたい方向 / Aim | 抗炎症・代謝 |
|---|---|
| 今の傾き / Signs | 重だるさ・むくみ・すっきりしなさ |
| 相性のよい茶 / Tea | 烏龍・後発酵茶・熟成茶/玫瑰花〈ローズ〉(温通・化湿・活血) |
| 控えめに / Ease off | 加糖・ミルクティー・冷たい寒涼のお茶 |
見分け:あなたはどちら寄り? 「痰瘀」は“湿の停滞(痰湿)”と“血のめぐりの停滞(血瘀)”が重なった状態。近いほうで、合わせ方を寄せます。
| 近いサイン / Signs | 体が重だるい・むくみ・ベタつき・舌の苔が厚い |
|---|---|
| 寄せ方 / Aim | 化湿・利水を強める(水分の停滞をさばく) |
| 足す薬草 / Add | 陳皮・ハトムギ・佩蘭〈ペイラン〉(+熟プアール・烏龍) |
| 近いサイン / Signs | 肌のくすみ・シミ・肩こり・唇が暗い・あざができやすい |
|---|---|
| 寄せ方 / Aim | 活血を強める(血のめぐりを促す) |
| 足す薬草 / Add | 玫瑰花〈ローズ〉・田七・クコの実(+熟成茶・烏龍) |
気鬱 / きうつQI-STAGNATION
| 整えたい方向 / Aim | 神経を、ときほぐす |
|---|---|
| 今の傾き / Signs | はりつめ・ため息・のどのつかえ |
| 相性のよい茶 / Tea | 茉莉花茶・柑橘・カモミール(芳香・理気) |
| 控えめに / Ease off | 高カフェイン・エナジー系 |
特稟 / とくびんSENSITIVE
| 整えたい方向 / Aim | 抗炎症・敏感さへ |
|---|---|
| 今の傾き / Signs | アレルギー傾向・刺激に反応しやすい |
| 相性のよい茶 / Tea | 低刺激の老白茶・1芯1葉の白茶 |
| 控えめに / Ease off | 新茶・花粉期の花茶 |
気虚 / ききょQI-XU
| 整えたい方向 / Aim | 気を補う・底上げ |
|---|---|
| 今の傾き / Signs | 疲れやすい・息切れ・声が小さい・食後の眠気・かぜをひきやすい |
| 相性のよい茶 / Tea | 穏やかな紅茶・烏龍・熟プアール(補気・温和) |
| 控えめに / Ease off | 濃い緑茶・冷たいお茶・空腹での濃い茶 |
湿熱 / しつねつDAMP-HEAT
| 整えたい方向 / Aim | 清熱・化湿 |
|---|---|
| 今の傾き / Signs | 脂性・にきび・口の苦み/口臭・べたつく便・体が重く熱っぽい |
| 相性のよい茶 / Tea | 緑茶・生プアール・白茶・荷葉(清熱利湿) |
| 控えめに / Ease off | 加糖・ミルク・強い焙煎・高アルコール |
参考:からだバランス全体像
自己チェックの背景にある、からだの層構造です(読み物としてどうぞ)。
免疫とバリアの中枢。蠕動・腸肝のめぐりで“めぐり”にも関与。
解毒・代謝の実働器官。グルタチオンで“抗酸化”も担う。
エネルギーとレドックスの中心。
※ 細胞小器官(臓器とは階層が異なります)/葉酸・一炭素代謝でメチル化の基質も供給します。※ 実際は各層が双方向に連動する一つのネットワークです(層は説明のための整理)。その他の系、免疫は「抗炎症」、概日リズムは後述の「時刻」に対応します。
今のタイプが見えたら、次は「いつ・なぜ飲むか」を重ねます。↓
いつ・なぜ飲むか
同じ茶葉でも、季節・時刻・目的で表情が変わります。今のあなたのタイプに、この3つを重ねてみましょう。
さらに“効き方の個人差”を、参考情報として重ねます。↓
相性を深める ― カフェインと、遺伝子
同じお茶でも、効き方・抜け方は人それぞれ。任意の参考情報として、カフェインとの相性と、遺伝子の傾向を添えると、選択の精度が上がります。
Read only ・ 参考/選ぶ必要はありません紅茶・濃いめの緑茶・抹茶
緑茶・烏龍茶
葉の白茶・晩茶・ほうじ茶
ハーブ・黒豆茶・ルイボス
Tips: テアニンは、カフェインの“角”をやわらげ、集中を穏やかに支えるお茶のアミノ酸です。
遺伝子は「なぜその相性なのか」を考えるヒントになる参考情報です。ただし一つひとつの影響は小さく、多くの要因のひとつにすぎません(確定的な予測や診断ではなく、あくまで“傾向”です)。お茶に関わる以下のような遺伝子が気になる方は、遺伝子解析サービスを提供する事業者にお問い合わせください。
分解の速さと感受性。→ カフェイン量の選び方。
“さび止め”の起こりやすさ。→ 緑茶・白茶の活かし方。
成分の処理しやすさ。→ 濃さ・量の目安。
集中とリラックスの効き。→ 覚醒/チルの選び分け。
アレルギー傾向。→ 特稟タイプ・低刺激の茶。
苦渋味の感じやすさ。→ 濃さ・焙煎・品種の好み。
ここまでの3つを重ねて、あなたの一杯へ。↓
あなたに合うお茶
今のあなた(タイプ)×「いつ・なぜ」× 参考(カフェイン・遺伝子)を重ねると、あなたに合うお茶の傾向と、一杯が見えてきます。
抗酸化・うるおしの一杯。涼やかに、からだのさびを防ぐ。
お茶に重ねる、スパイス・薬草
お茶はもともと薬草から生まれた飲みもの。同じ西北高地のスパイス・薬草を少量重ねると、3つのはたらきをやさしく後押しします(カフェインは足しません)。並び順は、体質・目的に加えて、お茶とトッピングの温涼(五行の相性)も考慮しています。
“ゴールドスタンダード”について:お茶×スパイスの配合に、効果を実証した統一基準はありません。性味・配伍と飲用文化に基づく“相性の目安”です。
マックケン・草果・桂皮・桂枝・八角・生姜・ガランガル
紫蘇・ウコン・丁子・シナモンの葉
クコの実・バタフライピー・レモングラス・菊花
※ 妊娠中・授乳中・通院中/服薬中の方は、医師・薬剤師にご相談のうえ少量から。ウコン・生姜・丁子などは体質・状況により控えめに。
全タイプ早見表
日常の養生茶
| 属性 | 巡り・整い/晩茶・後発酵 |
|---|---|
| 製品例 | 晩茶・白茶・後発酵の茶 |
References 参考文献・出典 開く
本ページの考え方の下敷きにした資料です。個々の製品の効果を実証するものではなく、また特定の効能を保証するものでもありません。
- 中华中医药学会『中医体质分类与判定』ZYYXH/T 157-2009. 中国中医药出版社, 2009.7タイプの分類・定義(常見表現)の準拠元。
- 王琦『中医体質学』人民卫生出版社.9体質理論の原典。
- Wang Q, et al. Constitution in Chinese Medicine Questionnaire (CCMQ), 2009.60項目・9下位尺度の自記式質問票。気鬱・特稟・気虚・湿熱の設問設計の参考。
- Su YC, Chen LL, et al. Body Constitution Questionnaire (BCQ) — Yang-Xu / Yin-Xu / Stasis, 2008–2009.陰虚・陽虚・痰瘀の3軸。本ページのセルフチェックの構造上の下敷き。
- 本草(四気五味・帰経)の一般的記載、および五行学説(相生・相剋)。お茶・薬草の性質づけと、合わせ方の考え方に使用。
- Haskell CF, et al. The effects of L-theanine, caffeine and their combination on cognition and mood. Biol Psychol. 2008;77(2):113–22. DOIテアニンとカフェインの組み合わせに関するヒト無作為化試験。
- Nehlig A. Interindividual differences in caffeine metabolism and factors driving caffeine consumption. Pharmacol Rev. 2018;70(2):384–411. DOICYP1A2・ADORA2Aなど、カフェインの効き方の個人差について。
- Shoba G, et al. Influence of piperine on the pharmacokinetics of curcumin in animals and human volunteers. Planta Med. 1998;64(4):353–6. DOI黒胡椒のピペリンとウコンのクルクミンの併用(ヒト試験を含む)。
- Peters CM, et al. Formulation with ascorbic acid and sucrose modulates catechin bioavailability from green tea. Food Res Int. 2010;43(1):95–102. DOIビタミンCとカテキンの吸収について(動物・細胞試験。ヒトでの実証ではありません)。
- Cryan JF, et al. The Microbiota-Gut-Brain Axis. Physiol Rev. 2019;99(4):1877–2013. DOI腸と神経のつながり(層構造モデルの背景)。
- Borovikova LV, et al. Vagus nerve stimulation attenuates the systemic inflammatory response to endotoxin. Nature. 2000;405(6785):458–62. DOI迷走神経を介した抗炎症の経路。
- Ducker GS, Rabinowitz JD. One-Carbon Metabolism in Health and Disease. Cell Metab. 2017;25(1):27–42. DOI一炭素・SAM代謝(メチル化の層)とミトコンドリアの関わり。
※ 引用文献の一部は動物・細胞を用いた研究、または一般的な総説です。人での効果や、本ページで扱うお茶・薬草そのものの効果を示すものではありません。文献情報の確認にはPubMedを利用しています。